以前、X(旧tweet)上で無言の助けてサインの投稿動画を見たことがあり気になったので少し調べてみました。
ハンドサインの方法
- 手のひらを相手に見せる
- 親指を曲げる
- その他の指で親指を包み込む
私が見たのは女性がこのハンドサインを使っている動画のみで説明がありませんでした。
コメントには「どういうこと?」「手は何を意味しているの?」などが多く、「今すぐ逃げて」「大丈夫」など知っている人は少数でした。
一部のメディアもこのハンドサインについて取り上げましたが、1.手のひらを相手に見せるを省いて親指を曲げた状態で手のひらを見せると報道してしまい混乱を招いたそうです。
公式イラストも親指を折り曲げた状態で表現されていますので誤解してしまったのかもしれません。
このハンドサインを考案したカナダ女性財団に問い合わせた方によりますと、手順は
- 手のひらを相手に見せる
- 親指を曲げる
- その他の指で親指を包み込む
と同様だそうです。
公式イラストの文章に注目してほしいのですが、1.Palm to camera and tuck thumb と書かれていますね。
翻訳すると「カメラに手のひらを向けてから親指を曲げる」となっています。
カカポ(kakapo)さんは親切にも英語版も作ってくださっています。
感謝です。
ハンドサインは手話とは異なる
Signal For Help(助けてのサイン) は、手話のように「単語」や「文字」を表現しているのではなく、とにかく『片手ですばやく行えるサイン』として考えられたそうです。
加害者が近くにいることを想定して考えられたサインなので最小の動きで相手に伝えることを目的として作られたそうです。
相手に見つからないようにどのような対応をすべきですか?
重要なポイントはあなたがそのハンドサインに気づいてもその話題に触れず、自然の会話を続けることです。
なぜなら、加害者が近くにいるから言葉にできないのです。
「本当に?」「助けてほしいの?」「大丈夫?」など声に出してしまいそうですが、相手の意図を察してあげなくてはいけません。
ではどうすればよいのでしょうか?
「何かできることはありますか?」という姿勢が大事になってきます。
向こうの事情が分からない限り下手に動いてしまうと、悪化する可能性が高いからです。
そのためいくつかの質問を用意しておくと良いでしょう。
「何か必要なものはありますか?」
「何かしてほしいことはありますか?」
「こまめに連絡を取ったほうが良いかな?」
「最近の調子はどう?」など
ビデオ通話だと音声がスピーカーになっていて加害者に声が伝わってしまうが、普通の音声会話のみであれば、YES,NOで返事ができる質問をしても良いかもしれません。
「警察に連絡しようか?」
「虐待がありますか?」
「生命の危険がありますか?」
状況はその時々で異なると思いますが、判断が遅れれば生命を失う可能性もあります。
だからといって自分一人で問題を抱える必要はありません。
虐待に関する相談所や警察で結構です。
専門家にどうするべきか質問してみてください。
警察の場合、法律上どうしても踏み込みが甘くなり話を聞くだけで終わりがちになりますので市役所など福祉課へ行くか、NGO団体などにも連絡をしてみてください。
一つがダメでもあきらめないことが大事です。
きっと誰かは親身に寄り添ってくれます。