認知症者への基本対応
- 受容(否定しない、認知症者の世界観を受け入れる)
- 傾聴(自分のききたいことではなく、相手が話したいことを聞き出す)
- 怒らない(自己覚知によるアンガーマネジメントで対策)
コンセントプラグを引き抜く事例:
東京に住んでいるAさんは、関西に住んでいる母親Bさんの認知症が進んできたことを心配し見守りカメラを設置することに決めました。
しかし設置した翌日に、映像を見ることができなくなりました。母親は携帯を持っていませんので、家の固定電話に電話をし確認するとWifiの電源が抜けていたそうです。
翌週にも同じく、映像が見えなくなり家の固定電話に電話を掛けましたが、電話線も抜いていたようで通信手段を奪われてしまい、大慌てになりましたが、幸いアパートの大家さんに安否確認をしてもらい事なき終えました。
その後、カメラの映像記録を調べたところ、母親がインターネットや固定電話などのコンセントだけではなく、すべてのコンセントを抜いていることを発見しました。
コンセントプラグを引き抜く原因:
・プラグを元から抜いたほうが節電になると信じている(待機電力)
その反面、生活が不便になっている
・火事の心配をしている
・認知症が進行して、リモコン操作ができずにプラグから抜いてしまう
コンセントプラグを引き抜く対策:
スイッチカバー
コンセントプラグの場所を分岐させ、家具の裏側など目に見えない場所に設置
認知症対応のポイント:
現在の家電は性能が高くなったため、コンセントがついた待機状態で消費する電力はほんのわずかです、むしろ、コンセントの抜き差しで物を傷めるため今は多くの家電はコンセントを刺したままにするのが一般的です。
ところが現在のお年寄りの多くは、まだ「コンセントを抜く」のが節電策として当たり前だった世代です、何十年も積極的に続けていらっしゃったため、習慣づいている方も多いようです。
事例の母親にとっては節電節約・火事予防はとても重要なことなので、それを否定しない方が良いでしょう。
言い合いになることで認知症の進行が加速する恐れがあります。
母親が気にならないような工夫をしてみてください。
このような電気周りのリフォーム需要は増えてきているようです。
既存のコンセントから分岐させ隠れた場所へ設置する工事ですと予算は1万から2万円が目安となります。
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