認知症者への基本対応
- 受容(否定しない、認知症者の世界観を受け入れる)
- 傾聴(自分のききたいことではなく、相手が話したいことを聞き出す)
- 怒らない(自己覚知によるアンガーマネジメントで対策)
夜間眠らない(昼夜逆転)事例:
Aさん88歳女性、老人ホームに入居して1年がたちます。
何度もベッドに寝かせるが、ベッドから起きてきて、廊下を歩いたりフロアの椅子に座ったり、他の部屋に入ろうとします。
夜間眠らない原因:
・夜間せん妄
幻覚、妄想、興奮、失見当識を起こしている状態です。簡単に言うと「軽いパニックを起こしている状態」「周囲の状況が飲み込めず混乱している状態」です。
夜間は暗いため、昼間よりも周囲の状況を認識することが難しく、そのため不安感や恐怖感が増し、せん妄を起こしやすいです。
私たちも、夜間は周囲がよく見えず不安感を覚える場面がありますが、認知症の方はそれを強く感じるようです。
・生活リズムが崩れている
昼夜逆転
・夜間頻尿
・睡眠環境が悪い
部屋の温度が暑い・寒い
衣類が肌に合わない
夜間眠らないときの対応:
認知症になると不安な気持ちから夜に眠れなくなり、昼と夜とが逆転して不眠になる場合があります。
不安な気持ちを取り除き、規則正しい生活を促すと改善が期待できます。日中はできるだけ日の光が差し込む明るい部屋で過ごし、可能であれば夜にぐっすり眠れるように散歩や体操など活動量を増やしましょう。
また眠りの環境を整えてみましょう。寝室の照明や音、インテリアなどを落ち着ける雰囲気のものに変えたりするなどの対策も効果的です。
NGな行動として、夜に眠らないことを叱ったり、不安を煽るような言動をとることです。昼間に好きなだけ眠らせたり、不規則な生活を許容する。
夜間は暗いため、不安感や恐怖感が増し、せん妄を起こしやすいです。この様な場合は、部屋や廊下など周囲を明るくしたり、そばで手をさすってあげたり、隣に座って暖かい飲み物を飲んで会話をします。不安感や恐怖感から解放されるように安心できる状態を作るのが良いです。
寝てくれないときは、一晩付き合ってあげるぐらいの余裕をもって接してあげることが、重要になります。
家族介護では難しいかもしれませんが、介護者がゆとりを持って接することができるよう、定期的にデイサービスやショートステイを利用したり、家族で交代をするなど、一人で介護することがないように、介護者も休める環境を心掛けてください。
認知症対応のポイント:
・日の光を浴びる(15分程度)
ホルモンバランスの活性により生活リズムを整える
ビタミンDの生成はカルシウムの吸収を助けてくれます。
かゆみの軽減
・免疫力の向上
・夜にトイレへ行きたくないからと水分を我慢するのは良くありません。
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