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ターミナルケアは看取り看護?それとも見取り介護?

看取りは医療対応か、介護対応かという点で大きく異なります。

ターミナルケアが「終末期医療」や「終末期看護」と訳されることからもわかる通り、点滴や酸素吸入などの積極的な医療的ケアを中心とするのに対し、「看取り介護」は、食事や排せつの介助や、褥瘡の防止など、日常生活のケアが中心となります。

看取り介護は、病状の改善が見込まれない方に対し、延命治療のような積極的な医療行為は行わず、慣れ親しんだ施設でご家族様やスタッフなどに見守られて、最期の時を迎えていただくケアです。人生の最期まで尊厳ある生活を支援することを目的としています。



医学の進歩により人は医療技術によって生かされている

苦痛だけが続くと、人生そのものに対しても悲観的になってしまいます。

痛みのせいで不眠症になるかもしれませんし、大量の睡眠薬を摂取していると、日中も眠気がとれず起きていても脳のパフォーマンスは良くありません。

そうすると、食事や会話などのあらゆる人間的活動が難しくなってきます。

現在の医療発展は驚くほど進化しており、チューブを鼻から胃へ通し直接食べ物を送る経管栄養や、呼吸不全の際に酸素マスクで口を覆ったり、点滴など体のあらゆる部分に管をつける延命治療技術などの発展はめざましいものです。

しかし、視点を変えて考えると、本人は生きているのではなく、医療技術によって生かされているだけなのかもしれません。

通常の医療とは違い、ターミナルケアにおいてはなかなか「正解」が見えません。ただ、選んだ答えに「間違い」はないということです。

その時がいつ来るか分かりません。後悔をしないためにも本人の意思を尊重しながら、家族で最後の時について話し合いをしておくべきだと思います。

死が近づいてきたときの兆候

・反応が弱まってくる    

・脈拍の緊張が弱くなる

・血圧が下がる 

・手足が冷たくなる

・冷汗をかく     

・顔が青紫になる(チアノーゼ)

・死前喘鳴という、呼吸時にノドからゴロゴロ音がするようになる

・意味のないことを話したり、手足や顔をばたつかせるようにする(せん妄)

・便や尿を失敗することがある。死が近づくと全くでないこともある

職員はこの時点で家族や親しい人に連絡をしましょう。そして最期のお別れをしてもらいます。

親しい人の声はこの段階でも聞こえていると言われています。手を握ったり、身体をさすったりしながら、後悔が残らないように自分の気持ちを話しかけましょう。

また、ご家族様のご希望を聞きながら、旅立ちの衣装を準備しておきましょう。

死が訪れたときの状態

・呼吸が完全に止まります。胸や顎の動きがなくなります。

・呼んでも揺り動かしても反応がなくなります

・手足が冷たくなり、皮膚は暗紫色になります

・心臓の音や脈が感じられなくなります

・まぶたは開いていることも閉じていることもあります

暗闇を通り抜ける

死亡確認の実際と注意点

実際の死亡確認では医者が行う必要がありますので、施設もしくは自宅に医者を呼びます。

◎ 胸部の聴診で呼吸と心拍が停止していること

◎ 視診で頸動脈の拍動が停止していること

◎ ペンライトで対光反射が消失していること

以上3点が確認できれば死亡と判断します。

死後の処置(エンゼルケア)

死後硬直は、早い部位で1時間以内から始まります。緩んでくるのは40時間後からです。90時間後には完全に硬直はなくなります。

また、死後身体の変化は刻一刻とすすんでいきますが、まず留意すべき点は乾燥です。

エンゼルケアでは、主に口腔・眼内ケア、開口への対応、全身保清、更衣、冷却などを行います。

陰部洗浄の後はオムツを使用します、筋肉が緩くなりますので排泄物による寝衣汚染を防ぎます。

保清が終了した後は旅立ちの衣服に着替えますが、装飾品や着物など家族が希望するものがあれば使用します。

口腔内にはたくさんの細菌があります。腐敗や口臭を防ぐためにアルコール消毒をします。

その後、丸めたタオルを顎の下に置き、枕で角度を調整し、自然と閉じるよう前傾にします。

口を閉じることは口腔内の乾燥を避けるためにも必要なことです。しかし時間とともに筋肉が緩んで口が開く可能性があります。

だからといって顎下から包帯を巻いて口を閉じるような拘束はやめておきましょう。

身体の向きを変える場合、仰向けから横になると体の中から液体が出てくることがあります。排便や排尿も考えられます。

死ぬことで身体の緊張した筋肉が緩くなり、今まで閉まっていたふたが開いてしまうからです。

ただし、死ぬ前に飲まず食わずならば体内に何もありませんので、出てくることはありません。

肉体の腐敗は、約6時間後から始まります。人間は誰もが体に細菌を持っています。特に腸内に多くいます。

※ペースメーカーを体内に持っている方は、はずすことをお勧めします。死体を火葬すると機械が爆発し遺体を傷つけてしまう可能性があります。

死亡後に行う手続き

医者または、警察に死亡診断書を書いてもらう

死亡届を市役所に届ける

住民票が抹消される。

市役所が火葬許可書を作成

年金受給の停止

所得税・税金の申告納税

生命保険の請求

クレジットカードなどの解約

相続関係

株式・不動産・預貯金・自動車・公共料金などの名義変更



ご家族様へ伝えておくべき情報とは?

施設としてはターミナルケアを受け入れると決めた時点でご家族様にお伝えしておいた方が良い情報があります。

それは、一般的な今後の様態変化についてです。

今後の経過として食事が徐々にできなくなります。

栄養を吸収できなくなります。

心臓・腎臓など、身体の各機能が徐々に低下します。

血圧が低下してきます。

尿が出なくなります。

しかし、緊急に様態が変化し、呼吸の停止、心臓の停止の可能性もあり得ます。

意識状態はだんだん、昼夜を問わず、うとうとと眠っていることが長くなり、意識がはっきりしなくなります。

食事や、栄養補助食品を口から食べれる間は、施設にて精一杯介助をさせていただきますが、施設では、医療行為を行えません。

施設でできる限りの苦痛の緩和、清潔の保持、排泄ケアなどさせて頂きます。

ご家族様にもご協力をしていただきながら、出来る限り、最後まで穏やかに過ごしていただきたいと思います。

危篤状態に陥った場合も、病院には搬送せず、施設にて最後を看取ります。

ただし、医師が必要とした場合は、病院受診や、入院を必要とします。 など

すべては心の準備のため

医療関係の人間は人間の死に慣れてしまっていますが、ご家族様のほとんどは死に直面すると何もできません。思考することさえできなくなります。ですので、事前にお伝えすることで心の準備をしておいてもらいましょう。

痛みの緩和ケアや褥瘡予防にクッションをよく使うのですが、ご家族様にはビーズクッションをおすすめしています。

体の拘縮もあり、人によって体型はさまざまです、ビーズクッションですとその人に合わせた形に変形してくれるので安心しますね。介護専用のクッションも取り揃えているみたいなので興味のある方はご覧ください。



ターミナルケアの同意書の例

_______様は末期の病気、もしくは、加齢に伴う老衰に関連する様々な病態に対して、今後は積極的な治療(検査や点滴など)を望まず、なるべく快適に安らかに原則として、施設内で最期を迎えていく事に同意します。また、この同意書に署名をするうえで、以下のことにも同意をしています。

・看取りの意味、看取り時期の外観の変化など、十分に説明を受け、何ら疑問点はありません。

・同意書を書くにあたり、本人の意思を優先し、もしくはその努力をしました。

・代表者の署名により、関係者全員の意見の一致が得られています。

・看取りの介護は施設、医師、看護師などによる強制などは一切ありません。

・考えの変更があった場合は、速やかに医師または、施設に申し出ますが、それまでの不可逆的な身体変化に関しては十分承知しています。

・原則施設で最期を迎えることを希望しますが、医師の判断で救急搬送が必要と考えた時は、医師の判断を優先します。

医者氏名__________________職員氏名____________________

患者様氏名_________________代表者氏名___________________

                                 年     月     日

まとめ

至らない点は多々あるとは思いますが、ご利用者様の尊厳を傷つけないよう、ご遺体を傷つけないようにと考えた方法です。ご参考になれば幸いです。

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By なら

介護業界で15年ほど勤務、近年はベトナムの介護施設で管理者として働く。奥様はベトナム人、息子一人。ベトナム語を勉強し、幾度も挫折を繰り返し復活しています。

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